
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に解散を命じた東京高裁決定を不服として教団が最高裁に行っている特別抗告で、教団側は担当する沖野真已(まさみ)判事の交代を求めて忌避を申し立てた。過去の発言から「旧統一教会に対して著しい偏見を有しており、裁判の公正を妨げる可能性がある」と説明している。
申し立て書によると、沖野判事は判事就任前の令和6年7月に開かれた「日弁連夏期消費者セミナー」の基調講演とパネルディスカッションで、旧統一教会について「特に伝道や教化として言われるその行為そのものが基本的に問題のある行為だ」などと発言し、「教義・信仰自体を否定している」と指摘している。
沖野判事は昭和62年、東京大法学部卒。民法学者として一橋大大学院教授や東大大学院教授を経て、昨年4月に東大法学部初の女性学部長になった。石破茂政権下の同年7月に最高裁判事に就任した。
特別抗告によって旧統一教会への解散命令の効力は失われず、清算手続きは継続している。特別抗告が認められるのは憲法違反があった場合などに限られる。
教団側は、宗教法人法の解散要件である「法令違反」に民法上の不法行為は含まれず、解散命令は憲法が保障する信教の自由を侵害するなどと主張している。最高裁が判断を覆した場合は清算手続きは停止する。