
核拡散防止条約(NPT)の再検討会議が27日、米ニューヨークの国連本部で始まった。世界ではNPTの理念に逆行する動きが相次いでおり、会議を前に国連軍縮部門トップの中満泉・事務次長が現状認識を語った。「問題は山積です」と述べ、安全保障環境の激変を指摘した。
2022年の前回会議では、ウクライナ戦争を理由にロシア1国がコンセンサスを破り、成果文書の採択ができなかった。中満氏は「今回は二つの大きな戦争を抱えています」と危機感を示した。
米ロ間の「新戦略兵器削減条約」(新START)が失効し、欧州や中東で核兵器が究極の安全保障になるとの言説が台頭。北朝鮮問題も未解決のままだ。こうした状況は「核拡散のリスクが高まっている」と中満氏は強調した。
要するに「核不拡散条約であるNPTの本質に関わる問題」だと指摘。国際環境の激変のなかでの会議であり、「難易度はかなり高い」と述べた。
それでも中満氏は「あきらめずに成果文書をきちんと採択する必要がある」と強く主張。「何にも合意できなければ、条約が『空洞化』してしまうことを恐れています」と語り、加盟国の結束を呼びかけた。
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