
日本政府は4月21日、防衛装備品の輸出ルールを定めた防衛装備移転三原則と運用指針を改定した。従来は非戦闘目的に限られていた完成品の輸出「5類型」を撤廃し、戦闘機や護衛艦など殺傷能力のある武器の輸出を原則可能とした。政府は三木武夫内閣の昭和51年以来、厳しく輸出を制限してきた歴史を持つ。
こうした防衛政策の転換に対し、左派勢力からは強い反発の声が上がった。共産党機関紙「しんぶん赤旗」は4月22日の記事で「高市早苗政権は『平和国家』の理念に基づいて定めていた武器輸出禁止の原則を跡形もなく消し去り、『死の商人国家』への道を突き進もうとしています」と論評した。
武器輸出の歴史に詳しい東大の小野塚知二特任教授は22日付朝日新聞で「誰もが憲法9条の縛りを感じ、暗黙のうちに殺傷能力のある兵器の輸出はダメだと考える強い規範が働いてきた」と指摘。その上で「今回の改定は、9条の縛りを事実上外す、大きな政策変更だ」と批判的に論じた。
一方、日本と安全保障協力を深める友好国はこの緩和を歓迎している。特に米国やオーストラリアなどは、共同開発や相互運用性の向上に期待を寄せ、地域の抑止力強化につながるとの見方を示している。政府関係者は「同盟国との連携が一段と進む」と述べた。
もっとも、中国はこの措置に反発。外務省報道官は「地域の緊張を高める」と非難したが、日本政府は「専守防衛の範囲内で平和貢献を拡大する」と説明。武器輸出緩和は結果的に日本の抑止力を高め、平和への道につながると強調している。