
国民民主党の玉木雄一郎代表は28日の記者会見で、憲法改正を実現するには論点の拡散や左右の対立を避けるべきだとの認識を示した。「議論の積み上げのあるテーマに絞らないといけない。テーマを広げたり、議論の分かれるテーマに突っ込めば、結局何もできなくなる」と懸念し、具体的な改憲項目として緊急事態条項の創設や参院の合区解消などを挙げた。
今国会で衆院憲法審査会の委員に復帰した玉木氏は、審査会の議論について「『私の考える最強の憲法改正』みたいな主張が言われ、議論がとっちらかっている」と違和感を表明。その上で「支持者向けの発言が多い」と指摘し、「合意形成が全てだ。あまり欲張らず、どこなら合意が得られるか冷静な議論をやるべきだ」と述べた。
憲法改正を巡っては、産経新聞社が今月26日、平成25年4月に紙面掲載した改憲試案のアーカイブ記事をニュースサイトで再公開。これについて玉木氏は「改憲全文を提示するのはいいが、論点が拡散すると、かえって改憲が遠ざかる。本当に改憲しようとすれば絞り込みが必要だ」と語った。
また、高市早苗首相(自民党総裁)が「国論を二分する政策」に意欲を示していることについては「二分しちゃダメ」と強調。「国民投票を行う以上、多くの合意形成を丁寧に図るのが政治の役割だ。多くの人が納得しないと法的安定性は保てない」と指摘した。
さらに玉木氏は「イデオロギー対立が生じやすいテーマに無理して踏み込めば、結局何も決まらない状況を戦後繰り返してきた」と述べ、「与党と野党がある程度一致しなければ、国民も安心して国民投票に臨めない」と語った。
国民民主の立ち位置については「右か左か、護憲か改憲かといった所に埋没しない。必要な立法事実に基づく改憲を国民に示したい」と説明。その上で「議論を拡散させず、『それはやめましょう』と言って、ガードレールからはみ出そうとする議論を、道のセンターに戻す役割が国民民主だ。合意できるテーマを絞り込み、条文の策定につなげていく」とアピールした。
玉木氏は最後に、与野党の協調の重要性を繰り返し訴え、憲法改正を現実のものとするためには議論の焦点を絞り、国民的な合意を丁寧に積み上げる必要があると強調した。