私立大4割削減案で財務省と文科省が対立、定員割れ53%を巡る論点

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Aiko Yamamoto
科学 - 16 5月 2026

加速する少子化を背景に財務省が打ち出した私立大学の約4割削減案が、教育界に波紋を広げている。すでに私立大の半数以上が定員割れを起こす中、同省は令和22年までに250校程度を減らすべきと主張。これに対し文部科学省は、地域社会を支える人材供給の拠点としての役割を強調し、「機械的」な一律削減に強く反発している。一部の私立大では足し算や引き算の授業が行われる実態もあり、高等教育の質と規模の適正化を巡る議論が活発化している。

論争の発端は、財務相の諮問機関である財政制度等審議会の分科会が4月に公表した資料にある。少子化による18歳人口の急減と私立大学の増加を背景に、財政負担の増大を懸念した財務省が規模縮小を強く求めた形だ。

平成元年に198万人だった18歳人口は、令和6年には109万人まで減少。一方で国公立を含む大学数は499校から813校に増加しており、需給の不均衡が顕著になっている。

このうち私立大は令和6年時点で624校を占め、増加傾向が続いている。運営には国費が継続的に投入されており、分科会は危機感から、令和22年までに250~400校程度削減するのが適正だと提言。学部定員も50万人から36万人への削減が必要だとしている。

とりわけ問題視されたのが、令和7年時点で53.2%に上る定員割れの私立大だ。一部では数学の四則演算や英語のbe動詞の基本機能といった義務教育・中等教育レベルの授業が行われている事例を挙げ、「学位取得者(大学卒業者)の一定の質を確保するためにも規模の適正化を進めるべきだ」と結論付けた。

この言い分に対し、文科省は「地域の医療、福祉、産業、インフラなどを支える人材と高等教育へのアクセスの確保が重要だ」と反論。規模の適正化の必要性は理解するが、「定員割れの事実のみで機械的に判断するものではない」(松本洋平文科相)と一律削減案を警戒する姿勢を崩さない。

文科省の主張は、定員削減や学部統廃合といった撤退を促す一方で、地域社会や産業構造に対応した人材育成機能を強化するというもの。人工知能(AI)普及を見据えたデジタル人材の育成を強化し、定員削減に伴って学生一人ひとりにより手厚い教育を施せる将来像を打ち出している。

入学時には四則演算などの復習が必要だとしても、卒業時の学力で大学の真価を判断すべきだというのが文科省の訴えだ。教育の質を入学時ではなく出口で評価する視点を示している。

現状にメスを入れたい財務省と、未来に期待をかける文科省。両省のせめぎあいの行方は、将来の私立大学への補助金配分にも直接影響を及ぼす可能性がある。(大森貴弘)

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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