
大阪維新の会の看板政策「大阪都構想」を巡る議論が本格化している。維新代表の吉村洋文大阪府知事は17日、来年4月の任期満了に伴う知事選に出馬する意向を表明。維新大阪市議団が18日に開いた会合では、都構想の制度案を作る法定協議会の設置議案に賛成する意見が多数を占めた。ただ、吉村氏が目指す都構想の3回目の住民投票と来春の統一地方選の同日実施には懸念も残る。
知事任期満了までに住民投票を実施したい吉村氏は17日夜の記者会見で、「最前線で戦う」として知事選に立候補する考えを明らかにした。過去の党内会合では、都構想が成立した場合に国政へ転出する可能性を示唆していたが、今回の表明で「撤回」した形だ。
吉村氏の知事選出馬表明は、市議団が議案賛成の条件として挙げていた続投の要請に応えたものだが、会見で吉村氏は逆に「条件」を提示した。住民投票と統一地方選の同日実施を目指し、投票日程がずれ込めば知事選に出馬しないとした。
18日、市議団は全体会議で議案への対応を協議した。市議団の東貴之代表によると、4~5月に実施した市民とのタウンミーティングや世論調査の結果も踏まえ、「設計図作りへの着手は住民の期待に応えるために必要ではないか」などの意見が相次いだ。大半が賛成だったが、スケジュール優先の議論の進め方には懸念の声が上がった。
東氏は今後の議論について記者団に「リクエストが出る可能性がある」と述べ、議案の修正に含みを持たせた。
全体会議では、17日に投開票された与党対決の市議補選(西区選挙区、欠員1)の結果も共有された。維新新人は都構想の設計図作りを訴えて勝利したが、投票率は20%台にとどまり、自民党元職との票差は163票だった。ある維新市議は「衝撃的だ。都構想への反発とみるべきだろう」と述べた。自民市議団の森山禎久幹事長は「吉村氏が進める道が市民に受け入れられなかった結果だ」と指摘。公明党市議団の西徳人幹事長は、吉村氏が目指す住民投票と統一地方選の同日実施について「自分の都合ともいえる条件をつけている。首長の重責を利用する振る舞いだ」と批判した。