
高市早苗首相は1日午後、大型連休中の外遊で最初に訪れるベトナムに向けて政府専用機で羽田空港を出発した。オーストラリアも訪問予定で、海洋進出や経済的威圧を強める中国をにらみ、同志国と安全保障や経済など幅広い分野で連携強化を図る。
首相は出発に先立ち、公邸で記者団に「現下の中東情勢を踏まえたエネルギー安定供給や重要鉱物などを含むサプライチェーンの強靱化について協力を確認する」と述べた。この発言は、中東情勢の緊迫化がエネルギー安全保障に与える影響を強く意識したものだ。
2日にベトナムのレ・ミン・フン首相と会談し、エネルギーやAI、半導体などの分野で協力を確認する。現地大学では、外交方針の柱に掲げる「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の進化に向けた演説を行う。エネルギー、安保などの協力を強調し、地域の「自律性」「強靱性」の強化を呼び掛ける。
オーストラリアとは、今年が日豪友好協力基本条約署名から50年の節目に当たる。4日にアルバニージー首相と会談し、安保や経済、人的交流などの面で連携拡大を申し合わせる。
今回の外遊は、中国の海洋進出や経済的威圧が強まる中、インド太平洋地域での同志国との結束を固める狙いがある。首相はこれらの訪問を通じて、日本の安全保障と経済の安定を図る方針だ。