
全国の乳児に接する専門職629名を対象にした「乳児発達の『おかしさ』実態調査」で、63%の専門職が赤ちゃんの発達に何らかの変化を感じていることが明らかになった。具体的には「浅い眠り」「排便困難」「横抱きを嫌がる」「頭の形に歪み」といった症状が多く報告され、現代の子育て環境が乳児の発達に影響を与えている可能性が浮上している。
この調査は、保育士や助産師、小児科医など日常的に乳児と接する専門職を対象に実施された。回答者の63%が「ここ数年で赤ちゃんにこれまでとは異なる発達上の変化を感じる」と回答し、その変化の内容として「睡眠が浅くすぐに目を覚ます」「うんちが出にくい」「抱っこの仕方に敏感で横抱きを嫌がる」「後頭部が平らになるなど頭の形に歪みが生じる」といった点が上位に挙がった。
これらの症状は、それぞれが独立した問題ではなく、相互に関連している可能性が専門家から指摘されている。例えば「浅い眠り」は過敏な反応や頭の形の歪みを招きやすく、「排便困難」は腹圧のかけ方や姿勢の影響を受ける。「横抱きを嫌がる」は首すわりや体幹の発達と関係し、結果として頭の形や睡眠の質にも波及するという。
背景には、生活様式の変化があるとみられる。両親が共働きで保育施設に長時間預けるケースが増え、家庭で接する時間が減少。ベビーカーやチャイルドシートの使用が常態化し、自然な姿勢での抱っこやおんぶの機会が減ったことも、筋力発達や頭蓋骨の形成に影響している可能性がある。
調査を実施した研究チームは「現代の赤ちゃんの発達変化は、むしろ環境適応の結果であり、早期に気づいて適切なケアを行うことで改善できる」と強調する。具体的には、うつぶせ遊びの推奨や抱っこのバリエーション増加、定期的な排便リズムの確保などが有効とされ、周囲の大人が意識的に関わることが重要だと訴えている。