
働き手のジェンダー平等を実現するには、労働組合の役割が重要です。労組の中央組織・連合で女性として初の会長を務める芳野友子さんに、取り組みについて聞きました。
男女雇用機会均等法(1986年施行)や育児・介護休業法などの法律が整備されることで、女性が働きやすい環境に変化してきたのは事実です。しかし(世界経済フォーラム〈WEF〉が発表する)ジェンダーギャップ指数で日本は順位が下がる傾向で、昨年は148カ国中118位。芳野会長は「日本が低下しているというよりは、諸外国が一生懸命なので日本の順位が上がらないという状況だと思います」と語る。
非正規雇用における女性比率の高さや、男女間に残る賃金格差など、今まっただ中の春季生活闘争でもしっかり取り組んでいく必要があると芳野会長は強調する。「均等法ができて男女別々だった賃金表は同一になり、制度上は問題がないことになっています。でも、個々人の賃金をプロットしたグラフでは上の方に男性がいて、下の方に女性が多い」という現状を指摘する。
その原因について芳野会長は、自身が単組(企業別組合)にいたころの経験を踏まえて「育児休業を取る人が、昇進昇格が遅れたり教育訓練の機会を失ったりすることで下になっていました。育休から復帰した組合員がその後どうなっているかを確認するような、きめ細かい活動が労働組合には求められているのではないかなと」述べる。
芳野会長ご自身の歩みは、日本の労働運動における重要な転換点を象徴している。連合会長は従来、構成組織である産業別組合のトップから選出されるのが通例だったが、芳野友子会長はそうしたルートとは異なる形で誕生した。