t>

福島県の第三セクター会津鉄道で、旧国鉄時代以来52年ぶりに蒸気機関車(SL)が運転された。この運行は、沿線住民や鉄道ファンの間で大きな話題を呼び、半世紀にわたる会津線の歴史を振り返る契機となっている。
鉄道写真家の南正時氏は、旧国鉄時代から現在まで50年以上にわたり会津線を撮り続けてきた。氏の作品は、SL現役時代の貴重な姿や国鉄気動車の運行風景、三セク化後の変化を克明に記録している。
会津線はかつて「秘境路線」として知られ、行き止まりの終着駅や周囲の絶景が魅力だった。しかし、ダム建設により一部の景観が水没し、路線の姿も大きく変わった。
南氏は「SLが現役だった頃、線路沿いの風景は人々の暮らしに密着していた」と回顧する。その一枚一枚には、時代とともに移りゆく地域の姿が刻まれている。
今回のSL復活運転は、過去と現在をつなぐ象徴的な出来事だ。南氏の写真展は、会津線の半世紀の記憶を未来に伝える貴重な資料となっている。