t>

高市早苗政権の発足に伴い刷新された自民党税制調査会の非公式幹部会(インナー)に加わった西村康稔党財政改革検討本部長が12日、産経新聞のインタビューに応じ、政権が掲げる「責任ある積極財政」を支えるため「成長投資を促す税制、財政にしないといけない」と述べた。令和8年度税制改正大綱の取りまとめに向け、所得税の発生する「年収の壁」の引き上げを巡り、国民民主党との協議継続も示唆した。
西村氏は「首相を支えるという強い思いがある。経済産業相などの経験を生かし、自民や内閣に求められていることに的確に応えていきたい。まず、物価高対策を通して国民の負担を下げることが大きな方向性の一つ。加えて、将来に向けて成長投資を促す税制、財政にしないといけない」と強調した。
ガソリン暫定税率廃止の財源議論については「国民の負担軽減という意味でスピード感を持ってやった。突然廃止すると駆け込みや買い控えがあることも踏まえた。現在はガソリンの価格が下がり、特に地方では(負担の)軽減につながっている。財源としては不要な税制措置の見直しのほか、税収増の一時収入も活用する」と説明した。
税調の変化について「高市政権らしさを出そうと流れが変わった。若手議員からも闊達(かったつ)な意見が出ており、まさに開かれた税調だ。かつては業界団体が並んで議論の方向性を変える儀式のようだったが、現在は時間を効率的に活用し明確に方向性を示そうとしている。今年は自民党税調の新しい歴史を作る1ページ目にしたい」と述べた。
車体課税や「年収の壁」の議論については「連立を組む日本維新の会や野党とも幅広く議論をしているが、まだ各党と若干差がある。自動車関係諸税は首相が環境性能割の2年間停止の方向性も示していることを踏まえ議論している。電気自動車(EV)は道路への負担があり、受益と負担の関係の議論も大詰めだ。年収の壁は国民民主の主張も聞いてまとめる」と述べた。
財政改革検討本部長としての役割について「責任ある積極財政に応えるため、党として理論武装していく組織だ。将来に向けての投資を野放図に行うのではなく、重点を置いて投資することが重要だ。7年度補正予算案の国債発行額をみて野放図との指摘はあるが、昨年度よりも低く抑えている」と説明した。
さらに「税収が上がり、GDP(国内総生産)も伸び、GDPに対する総債務残高は着実に減少している。投資意欲や賃上げも進んでいる。ただ、インフレに賃上げが追いつくため手当てしないといけない。8年度税制改正でも重点分野の研究開発に減税を行う。歳出の見直しも徹底し、賃上げ促進税制も中小企業に絞る。将来不可欠な技術のため予算を確保していく」と語った。