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歴史的な円高が進むなか、日米両国は15年ぶりとなる協調為替介入に踏み切った。市場では「同盟の賜物」との見方も浮上するが、その実像は単なる友好関係の産物ではない。アメリカの真の思惑を探ると、円高が長期化する可能性を示唆する構造が見えてくる。
米財務省が円安是正に本格的に動いた背景には、自国債市場への深い危機感がある。長期金利の上昇が続けば、膨大な財政赤字を抱える米国は利払い負担に苦しみ、景気を下押ししかねない。円高による輸出競争力低下よりも、米国債の安定こそが優先される構図だ。
さらに、米国は「ドル離れ」の動きを警戒している。ロシア制裁や米国の財政拡張を背景に、各国が外貨準備を分散させる流れは止まらない。もし円高・ドル安が放置されれば、ドルの信認は一段と揺らぎかねない。弱いドルを容認できない理由がここにある。
日米協調介入は、日本市場が米国債を大量に保有する「相互依存」を背景に成立している。日本側にすれば円高進行による輸出企業の収益悪化を防ぐ意味があり、米国側にすれば自国債市場を安定させ、ドル離れを食い止める狙いがある。同盟の絆は、それぞれの国内事情が重なった結果でもある。
円高の持続力を左右する焦点は、米国のインフレと利下げペース、そして米国債の需要動向だ。米財務省の懸念が続く限り、円高方向への圧力は消えにくい。市場では、日米の利害が一致する限り介入は円安是正の道具として機能し続けるとの見方もあるが、はたしてその持続力はどこまで保たれるのか。