
トランプ米大統領は14、15日の訪中で、米国産品の輸出拡大やイランとの和平協議を巡り、習近平国家主席が米側の要望に応じることを期待している。一方、中国は協力と引き換えに台湾問題で歩み寄りを求める可能性があり、過大な譲歩は東アジアの安定に禍根を残す恐れがある。
トランプ氏は5日、ホワイトハウスで記者団に応じた際、習氏を「尊敬されている」と持ち上げたという。
11月の中間選挙を控えるトランプ氏は、中国から農産品や航空機といった米国産品の購入契約を取りつけ、外交成果とすることを狙う。
トランプ氏はしばしばSNSで習氏を「尊敬されている」と紹介しており、今回の訪中を成功させ、習氏とともに大国を率いる指導者像を打ち出したい思惑とみられる。
トランプ氏は3月末に予定した訪中を、イランとの交戦長期化で今月に延期した。訪中開始までに核開発問題を含む合意をイランと結ぶのは困難で、米政権が中国に対し「イランに合意を受諾させるための影響力行使を要請する」(米専門家)との見方が強まっている。
トランプ氏は中国に対する圧力として高関税措置を発動したが、一部関税は裁判所に違法と判断された。中国はレアアース輸出規制という対米カードを握っており、トランプ氏が中国の要求をのまざるを得なくなる懸念がある。CSISのリン部長は、習氏がトランプ氏に対し「台湾独立に『反対する』と文言を変えるよう示唆する」可能性を指摘し、台湾問題を軸に米側を揺さぶる展開を見込む。