
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の2030年開業を見据え、関電不動産開発が大阪・心斎橋に新たに長期滞在用の高級賃貸住宅を建設することを明らかにした。ホテルのような高級感を持ちながら、自炊をはじめとした自由な滞在スタイルが可能で、商用目的で数カ月にわたって滞在する海外企業関係者らの利用を想定している。
この高級賃貸住宅は「サービスアパートメント」と呼ばれ、関電不動産開発の物件は大阪メトロ心斎橋駅近くに立地する。地上17階建てで低層階に商業施設、その上に1DK~2LDKの計52戸と居住者用のジムやラウンジが整備される。今月着工し、2028年10月の完成を予定している。
2030年秋ごろには大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)で、国際会議場などを備えたIRが開業する計画だ。政府は同年の訪日外国人客6000万人の目標を掲げており、国際会議などの誘致を支援する。
こうした中、関電不動産開発が見据えるターゲット層は、IR開業などに合わせて大阪に赴任するようなグローバル企業関係者らだ。
ホテルでの滞在中は外食が続く上、クリーニングなどの費用もかさむ。関電不動産開発のサービスアパートメントでは、清掃やリネン交換サービスが提供される一方、IHヒーターや洗濯機、食洗機などの家電・家具を完備。自炊や洗濯ができ、ホテルより費用を抑えられる利点がある。
同社の心斎橋の物件は、JR大阪駅に近い繁華街・北新地での物件に続き2件目。新物件の賃貸費用は未定だが、北新地では1カ月当たり40万~70万円程度となっている。
関電不動産開発によると、大阪市内のサービスアパートメントの供給戸数は現在400戸ほどにとどまるが、IR開業などに伴う需要は1800人程度に膨らむとみる。同社関係者は「大阪では今後も需要が伸びるとみている。可能な限り事業を拡大したい」と話した。(黒川信雄)