
日比谷音楽祭は、ORANGE RANGEなど人気アーティストが出演しながら、参加費が完全無料で開催される。実行委員長の亀田誠治が「誰もが気軽に音楽を楽しめる場を作りたい」と語るこの祭典は、なぜ8年も続けられるのか。その背景には、資金調達の試行錯誤やAI時代における音楽の価値への深い洞察があった。
亀田は「音楽は心に水をやるようなもの」と表現し、無料で提供することの意義を強調する。「お金がないから音楽を諦めるというのは悲しい。すべての人が生の音楽に触れる権利がある」と、実行委員長としての信念を語る。
資金確保は当初から困難を極めた。亀田は「最初は協賛企業を探すのに本当に苦労した」と振り返る。しかし、企業のCSR(企業の社会的責任)意識の高まりや、クラウドファンディングの活用など試行錯誤を重ね、現在では安定的な運営が可能になったという。
K-POPが世界的に席巻する現状について、亀田は「日本の音楽には繊細さや奥深さがある。それを無料で届けることが、未来のファンをつくる」と指摘する。「K-POPに負けない魅力を、私たちは持っている」と、日本の音楽シーンへの自信をのぞかせる。
AI技術の発展が音楽制作に変革をもたらす中、亀田は「生音の価値はむしろ高まっている」と断言する。「AIが作れないもの、それが人間の心に響く生音だ。日比谷音楽祭は、その生の感動を届ける場であり続けたい」と、今後のビジョンを語った。