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音楽配信サービスの世界最大手「Spotify(スポティファイ)」の日本法人、スポティファイジャパンは20日、人気の7人組ガールズグループ「HANA」のトップリスナー40組80人を招いた試聴会「リスニングパーティー」を東京都内で開いた。HANAとファンが、23日に発売を控えたファーストアルバム「HANA」に収録された2曲を一緒に試聴した。日本でのリアル空間でのリスニングパーティーは今回が初めて。Spotifyは、リアルな空間での音楽イベントの「定番化」を目指している。
Spotifyは全世界での月間リスナーが7億人を超え、有料会員も2億8100万人に上る。日本では1000万人以上が利用しているとされる。
リスニングパーティーは、配信サービス上でアーティストとファンが楽曲を同時試聴する交流イベントで、世界的に広まっている。また米国では、レディ・ガガやビリー・アイリッシュといった有名アーティストがオフラインでのリスニングパーティーを開催してきた。
今回のイベントでは、Spotify上で350万人を超えるHANAの月間リスナーの中から、有料会員のトップリスナー40組を招待。発売前のアルバムに収録されている2曲の先行試聴や、収録曲のミュージックビデオのビジュアル(写真)初公開など、特別感の強いプログラムが展開された。参加者からHANAメンバーへの応援メッセージが会場のスクリーンに投影されるサプライズの演出もあった。
HANAをイメージした赤色を基調とした特設会場には、メンバーのサイン入りパネルや、“花”の壁を背景に撮影する写真シール作製機(プリクラ)が設置された。
スポティファイジャパンのトニー・エリソン代表は、「コロナ禍以降、音楽ファンは、人間の本能に響く、ライブ参加のようなリアルな体験を求めるようになった」と分析。「Spotifyのミッションは、アーティストとリスナーをつなぐこと」とし、オンライン配信にとどまらず、リアルのイベントも定番化していく考えを示した。
リスニングデータに基づいた招待制の音楽イベント開催は、有料会員との結びつきを強める狙いがある。エリソン氏は、アーティストとファン、Spotifyにとって「三方良しだ」と強調する。
リスニングパーティーは、ライブよりもさらにファンとの距離が近い。メンバーのYURIは「こんなに近くでHONEYs(ファンの愛称)を見られたのは初めて。励みになる」。KOHARUは、「トップリスナーに生で出会えて、新鮮な感覚、良い音楽を届けたいと思った」と話した。
大阪府東大阪市から来た大学生の北谷仁哉さん(20)は、「ファンクラブに入っているが、ツアーのチケット抽選は落ちてしまった。今日はめっちゃ最高でした。(事前に書いた)質問も読まれ、ハートマークを手で返すファンサービスもしてくれた」と、大満足の様子だった。
音楽配信サービスとリアルな体験の融合を目指すSpotifyは、昨年末に国内の音楽シーンを振り返るライブを開催。今年3月7日には、グラミー賞で3冠に輝いたバッド・バニーのアジア初ライブを東京近郊で開く予定だ。(西山諒)