
高市早苗首相は27日の参院予算委員会で、SNSなどで見られるこども家庭庁の「解体論」に関して問われ、「こども家庭庁が中心になって調整を行いながら総合的に政策を実施していく視点は非常に重要だ」と述べた。自民党の三原じゅん子前こども政策担当相の質問に答えた。
三原氏は4月1日で発足3年を迎えたこども家庭庁について「確実に一定の成果を上げてきた」と述べた。児童手当の所得制限の撤廃やこども誰でも通園制度の本格実施などの実績を挙げ、「創設からの3年間に成立または決定した多くの政策が、準備期間を経て本格的に始まっている」と強調した。
同庁の予算規模が発足当初の令和5年度の約4兆8千億円から8年度は約7兆5千億円に増えたことに関し、誤解があるとの認識を示した。他省庁が所管している予算も含まれているとした上で、「子供・子育て支援策に関する政府予算の一覧性を高めるためにこども家庭庁で取りまとめている金額だ。この点に留意してほしい」と訴えた。
一方で、「予算額が増加している半面、少子化傾向に歯止めがかかっていないことなどを理由に、SNSを中心にこども家庭庁解体論などの批判の声が上がっている。批判の声の中には『解体して新生児1人1千万円ずつ配ったほうがいいのではないか』という声も上がっている」と危機感を示した。
三原氏は、8年度予算には、保育所や放課後児童クラブなどの運営費や児童手当、育児休業などの給付、虐待対策、ひとり親家庭への支援、大学授業料減免などが含まれていると説明し、「どれも大切だ。決してなくせるものではない。こども家庭庁は、少子化対策だけでなく、今を生きる子供たちへの支援も担っている」として、首相の決意を尋ねた。
子供関連政策に関し首相は、「結婚、出産、子育ての希望を叶えられる環境の整備と、今を生きる子供や若者への支援の2つに取り組むことが重要だ」と三原氏に同調した。質の高いベビーシッターの利用促進といった子育て世帯への支援や、低所得の子育て世帯やひとり親世帯、ヤングケアラーなど、家庭状況に応じた支援をさらに強化していく考えを示した。「『こどもまんなか社会』の実現に向け全力で取り組んでいく」と述べ、こども家庭庁の役割が重要だとの考えを語った。