
文豪ウィリアム・シェークスピアがロンドンで購入したとの記録がある一方、正確な場所は分かっていなかった物件の住所が、英国の大学教授によって特定された。仕事場のあった劇場近くの邸宅だったことも判明。従来、シェークスピアは1613年3月の物件購入後まもなくロンドンを離れ、故郷で隠居したと考えられてきたが、もう少し長くロンドンにとどまり、この邸宅で遺作となるジェームズ・フレッチャーとの共著「二人の貴公子」を手がけた可能性が出てきた。
邸宅の住所を突き止めた英ロンドン大キングス・カレッジのルーシー・マンロー教授(近世文学)が産経新聞の取材に応じた。ロンドン公文書館で見つけた資料などから、ロンドン市中心部ブラックフライアーズ地区のセント・アンドリュース・ヒル5番地だと分かったという。
この近辺にシェークスピアがロンドンで唯一購入した物件があったことは知られていたが、正確な場所は長い間、謎だった。
物件の間取りや規模も判明。2件に分筆できるほどの土地に建つ「かなり立派な家」で、仕事場があり1613年秋に「二人の貴公子」が上演されたブラックフライアーズ劇場には「徒歩5分未満」と近かった。
このため、マンロー氏は「シェークスピアが、遺作となった『二人の貴公子』の一部をブラックフライアーズの家で執筆した可能性は十分にある」と指摘している。