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カザフスタンの首都アスタナのナザルバエフ大学には、2013年に演説した中国国家主席の習近平の写真が飾られている。習が巨大経済圏構想「一帯一路」につながる「シルクロード経済ベルト」を初めて打ち出したのがこの場所だった。
「彼が始まりの地にここを選んだのは単なる偶然ではない。地政学的にもカザフが一帯一路の核心であるという中国の意思の表れだった」カザフのシンクタンク「中国研究センター」所長のグルナル・シャイメルゲノワは手放しで称賛する。一帯一路がカザフを貿易ハブに変貌させたとし、「シルクロードの栄華を再現した画期的な構想だ。両国関係は史上最高の水準にある」と称賛した。
習の演説から10年超が過ぎ、歴史的にロシアの「裏庭」とされてきたカザフでは中国の存在感が増す。中国国営中央テレビは25年12月、日本と中央アジアの首脳会合に際して中央アジアを「中国の裏庭」と評し、接近する日本を牽制した。
オーストラリアのグリフィス大などの分析では、世界全体での一帯一路関連の建設契約と投資の合計額が25年に過去最高の2135億ドル(約34兆円)に達し、投資では国別でカザフが世界最大だった。
一方で、中国の影響力拡大に伴い、カザフスタン国内では監視社会化が進む懸念が浮上する。一帯一路の活況の裏で、中国流の監視社会の足音が静かに忍び寄る。