
NHKのドキュメンタリー番組『ドキュメント72時間』が5月22日午後10時から放送される。毎回、一つの現場に72時間にわたりカメラを据え、そこで繰り広げられる人間模様を定点観測する同番組。今回の舞台は、渋谷の巨大CD・レコード店である。
店内には約80万枚のCDやレコードが並び、世界最大級の“音楽のデパート”として知られる。配信サービスで手軽に音楽を楽しめる現代にあって、なぜ人々はわざわざこの店を訪れるのか。番組はその謎に迫る。
取材の中で、推しのバンドを応援するためにCDを買う大学生の姿が映し出される。配信では得られない手触りやジャケットのデザイン、特典など、物理メディアならではの価値にこだわる若者たちの声が紹介される。
また、クラシック音楽で仕事の疲れを癒やしたいという新社会人や、70年ぶりに日本を訪れ、演歌の新譜を探しに来た日系ブラジル人夫婦のエピソードも登場。それぞれが「自分だけの音楽」をリアルな店舗で見つけようとする姿が描かれる。
ネットではなく実物を求め、データではなく現物を手に取る人々のドラマ。番組は、デジタル時代においてもなお、アナログな購買体験が持つ意味と、そこに込められた人々の思いに静かに耳を傾ける。