
26日午前10時30分ごろ、大阪市天王寺区内の大阪市交通局バス操車場で、事故対応を担当していた48歳の男性職員が、突然訪れた20歳の男に包丁で胸を刺され、死亡する事件が発生した。警察は男を殺人未遂の現行犯で逮捕し、後に容疑を殺人に切り替えて捜査している。
現場は大阪市天王寺区悲田院町付近にある「大阪市バスあべの北操車場」の事務棟。同日午前10時ごろ、男が面会予約なしで訪れ、「市バスと接触事故を起こした」と主張。事故対応担当の男性職員が応対しようとしたところ、男は隠し持っていた包丁でいきなり胸部を刺したという。
危険を感じた同僚が男性を台車に乗せ、JR天王寺駅へ向け逃走。男は包丁を持ったまま追いかけようとしたが、通報で駆けつけた警官に包囲され投降し、殺人未遂の現行犯で逮捕された。
男性は近くの病院に搬送されたが、出血性ショックにより同日午後に死亡。警察は容疑を殺人に切り替え、詳細な経緯を調べている。
逮捕された男は22日午後8時ごろ、JR天王寺駅近くの交差点を自転車で横断中、右折してきた市バスにクラクションを鳴らされたことに立腹。そのバスを自転車で追跡し、後部を蹴ろうとしたが、バスが加速したため失敗。その後バランスを崩し、路上駐車のタクシーやバス側面に接触・転倒し、自転車が破損。男は「修理代などを補償してほしい」と交通局に求めていた。
交通局に対し、当該バス運転手は「赤信号で横断しようとした歩行者にクラクションを鳴らしたが、自転車には気づかなかった」と説明。接触は認めるものの、男の「蹴ろうとしたがバスが加速して避けられ、バランスを崩した」との主張には「わからない」としている。
警察は、男がクラクションやその後の対応に対する逆恨みから犯行に及んだ可能性が高いとみて、関係者からさらに事情を聴いている。