
ユニシアホールディングスが87億円もののれんを計上して買収したイタリアンファミリーレストラン「ピソラ」は、急成長するファミレス業界で第2の柱として期待されている。郊外型店舗が提供する非日常的な空間と満足度の高い食事体験により、同社は300店舗体制を目指す。その戦略の勝算を追う。
買収額に対して「高すぎたのでは」との声が上がるのも事実だ。しかしユニシア側は、ピソラの独自のポジショニングと高い収益力に着目。串カツ田中とは異なる客層を開拓し、グループ全体のポートフォリオを強化する狙いがある。
ピソラの強みは、内装に高級感を持たせつつもファミリー層が気軽に利用できる価格帯にある。店内には吹き抜けや暖炉を配置し、非日常の演出にこだわる。料理はイタリアンの本格的な味わいで、サラダバーやパスタのクオリティが口コミで広がった。
いつも混雑する理由は、この空間体験と味への満足感がリピーターを生み出しているからだ。特に週末は予約が取りにくく、待ち時間が発生することも多い。SNSでの話題性も集客に貢献しており、郊外型ゆえの駐車場の広さもファミリー層に支持される。
今後は直営店とFCを合わせて300店舗体制を目指す。課題は人材確保と既存店の品質維持だが、串カツ田中で培ったオペレーション手法を応用し、安定した成長を図る。87億円ののれんを回収できるかは、この戦略の実行力にかかっている。