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社会保障国民会議が再開したが、給付付き税額控除の合意が先行され、与野党の隔たりが大きい消費税減税協議は先送りされる見通しとなった。来年4月の減税開始を目指す政府・与党内では、レジ改修に半年程度を要することを踏まえ、月内に議論を決着させたい意向だ。国民会議による中間とりまとめでの意見集約を断念し、各党の主張を併記した上で、高市早苗首相に最終判断を委ねるシナリオが濃厚になってきた。
「各党の主張にかなり開きがある。継続して協議し調整できるよう努めたい」と自民党の小野寺五典税調会長は13日、国会内で記者団に述べ、消費税減税の意見集約が容易ではないとの認識を示した。
政府は来年4月に飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げる方向で調整を進めている。小野寺氏は6月17日の実務者会議でそれに沿ったとりまとめ案を提示し、衆院選の公約を踏まえ1%相当分の年約6000億円を中低所得者に現金で給付し「実質ゼロ」とする方針も盛り込んだ。
これに対し野党からは異論が噴出。国民会議では消費税減税を巡り関係業界のヒアリングを実施したが、制度設計の議論に踏み込まず「結論ありき」との批判が相次いだ。物価高騰下での減税効果に疑問視する声や、減税より給付が効果的との主張もあり、国会空転の影響も重なり協議は膠着している。
実務者会議で議長を務める小野寺氏は、首相が求める「夏前」を念頭に6月中の中間とりまとめを目指していたが、協議停滞により見送らざるを得なくなった。当面は給付付き税額控除で各党の合意を急ぎ、消費税減税は結論を持ち越す形になる。
もっとも政府・与党は早期決着を目指す構えだ。来年4月から減税を開始するには、税率変更に伴うレジ改修に半年程度かかるため、今秋の臨時国会に関連法案を提出する想定だ。法案準備の時間を考慮すると「7月中のとりまとめと減税方針の決定が必要」(政府関係者)との見方が強まっている。
7月中の中間とりまとめに向けて残された時間は少なく、消費税減税に関する各党の意見集約は極めて困難な情勢だ。そのため与党内では「もはや小野寺氏が提示した議長案に野党の意見を併記するしかない」との声が上がり始め、首相が最終的に方針を決めるシナリオが浮上している。
ただし、首相が強引に事を進めれば、野党のみならず自民内の減税慎重派の反発を招く恐れがある。自民の小渕優子元選対委員長が6月に税調幹部を辞任する意向を示したことを受け、党内では「減税への不満が強まる可能性がある」との観測も出ている。減税への強い思い入れを持つとされる首相だが、難しい判断を迫られることになる。