
直木賞作家の佐藤愛子さんが老衰のため、102歳で死去したことが15日、明らかになった。佐藤さんは大河小説「血脈」やユーモアあふれるエッセーで知られ、幅広い世代から愛された。
大正12年に大阪市で生まれ、父は作家の佐藤紅緑、異母兄に詩人のサトウハチローがいる。甲南高等女学校を卒業後、昭和25年に同人誌「文芸首都」に参加し、「ソクラテスの妻」などの作品で芥川賞候補に二度選ばれた。
体験に根差した家庭小説を温かな筆致で描き、評価を高めた。夫の借金を背負った経験を基にした「戦いすんで日が暮れて」で直木賞を受賞。父や異母兄ら一族の情念を描いた「血脈」は十数年かけて完成し、菊池寛賞を受賞、テレビドラマ化もされた。晩年には「晩鐘」で紫式部文学賞を受賞した。
エッセーでは世相を鋭く批評し、名手として知られた。平成28年に刊行した「九十歳。何がめでたい」は100万部を超えるベストセラーに。他に伝記「花はくれない―小説・佐藤紅緑」やエッセー「我が老後」などがあり、29年には旭日小綬賞を受章した。
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