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参院内閣委員会は9日、自民党、日本維新の会、国民民主党、参政党の4党が共同提出した日本国旗損壊罪法案を巡り議論した。立憲民主党の塩村文夏氏の発言に対し、法案提出者である自民党の塩崎彰久衆院議員が「塩村先生がおっしゃったように自己所有の旗だったら何でもしていいのではないかという考えも一部ではあるかもしれないが」と受け止め、塩村氏が「そういうことを一言も言っていない」と気色ばむ一幕があった。
法案は日本国旗について「人に著しく不快または嫌悪の情を催させる方法で公然と損壊、除去、汚損した者は2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金に処する」と規定している。自己所有の国旗を損壊しても罪に問われる。
国旗を公然と損壊しても、政治的な意見を表明する目的があり、経緯や動機などを踏まえて社会通念上相当と認められる場合には罪に問われない可能性があるとされるが、塩村氏はその判断基準をただした。塩崎氏は「その方法以外による方法で政治的な意見表明ができないような状況にあったかどうか、という要素は挙げられる」と説明した。
塩村氏は「ほとんどの場合が、『他に手段があるだろう』と言われてアウトになり得ると感じる」と指摘した。
また、国旗を新品の靴で踏みつけた場合は「汚損」に当たらないとされている点について、塩村氏は「政治的な主張で、本当に気持ちを込めて主張しているのはもしかするとアウトになるかもしれないのに、一方で新品の靴で踏んで不潔になっていなければOKというような例示がされているのは理解ができない」として答弁を求めた。塩崎氏は「新しい靴で間違って国旗を踏んでしまったというような場合に、国旗がダメージを受けてつらいなというふうに皆さんが思われるかどうかと考えたときに、それくらいはいいのかなと考えられるのではないかという一つの整理としてお示しした」と述べた。塩村氏は「本気でやるつもりなのか、疑問を感じる」と批判した。
塩村氏はまた、自己所有の国旗の損壊に関し「具体的な国内事例が示されていない。立法事実がないという不思議な状況になっている。SNSの時代だから必要だと言うが、SNSの普及後に国内事例が確認されていないということを踏まえればおかしい。新たな事例が示せないのであれば、なぜ自己所有の国旗を処罰対象から除外しないのか。そもそも自分が持っているものは財産だ。そうしたものから考えると、疑問がわく」と主張した。
これに対し、塩崎氏は「処罰の対象とする法律がないため、件数の統計や報道で取り上げられることがなかなかない。そうした背景もあり、具体的な事実として現在確認をしているものではない」と述べた。一方で、「SNSが拡散的に普及している中で、国内外で国旗を損壊する行為がリアルタイムあるいはそれに近い形でわが国の人々が知るところになり、さまざまな形で影響を与えることは否定できない。立法事実の考え方については、すでに発生した被害事例の存在に限られるという考えもあるかもしれないが、将来における法益侵害の蓋然性についての合理的な予測に含まれるという考えも十分あり得ると考えている」と法整備の必要性を強調した。
さらに、「塩村先生が今おっしゃったように自己所有の旗だったら何でもしていいのではないかという考えも一部ではあるかもしれないが、われわれとしては自己所有の国旗であったとしても、多くの人の目に見える場所でそれを損壊したり汚損したりすることについては、守るべき社会的な法益があるのではないかという立場から提案している」と語った。
塩村氏は「私は自己所有の国旗に何でもしていいなんて一言も言っていない。自分で持っているものは財産に当たるので、そこに国家が介入していって刑罰を与えていくことに対しての疑問があるというふうに言っただけだ」と反発した。塩崎氏の解釈について「そういうことを一言も言っていないので、そこだけは間違いがないように言っておきたい」と述べた。