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刑法の外国国章損壊罪の保護法益は、他国を侮辱する行為をきっかけに、日本が国際的な批判や外交的対立に巻きこまれないよう未然に防止するためにある。国旗損壊罪では「国旗を大切に思う国民感情を保護する」としているが、罰則を設けるのは理解不能だと河野有理法政大教授は指摘する。
現在の法案では憲法の定める「表現の自由」などに抵触しかねない。そこを避けようとすると罰則規定自体が非常に漠然となり、いかようにも運用できるようになってしまう。限界事例を試す動きも活発になるだろうと同氏は警鐘を鳴らす。
結果的に国旗を守るために作った法律が国旗をおとしめてしまう皮肉な現象を招く恐れがある。国民の国旗に対する敬愛の念を尊重する罰則のない理念法であれば異論はないと話す。
グローバリズムが限界を迎える中、ナショナリズムと真剣に向き合う時代に差し掛かっているからだと河野氏は背景を説明する。こうした法律を作ることで右翼は愛国を独占し、左翼は反ナショナリズムという図式、分断を固定化してしまうのではないかと懸念を示す。
国家への愛着を法律で規定すべきかどうか、国会での真剣な議論に期待する」と河野有理教授は結んだ。