
トランプ米大統領が20日に台湾の頼清徳総統と電話会談を行う意向を示したのは、米国による台湾への武器売却に中国が反対しており、この問題を台湾側と話し合うためだ。実現すれば、トランプ氏は中国の声に耳を傾けるそぶりを見せながら、中国が極度に嫌がる米台トップによる対話を行うことになる。ただ、トランプ氏の真意がどこにあるかは明確ではなく、会談自体も実現するか定かではない。
トランプ氏が頼氏との電話会談に言及した直後、ホワイトハウスが速報用に開設したX(旧ツイッター)の専門アカウントは、映像付きで発言を投稿した。トランプ氏が口を滑らせた失言ではなく、トランプ政権の関係者がアピール材料として位置付けた形だ。
政権内にはルビオ国務長官や国防総省ナンバー3のコルビー次官ら対中強硬派がそろう。トランプ氏を支持する「MAGA(米国を再び偉大に)」派も台湾防衛に積極的だ。ロナルド・レーガン大統領基金・研究所が昨年10~11月に実施した調査では「米軍にとって台湾防衛は重要か」との質問に、MAGA派は平均を6ポイント上回る83%が「はい」と答えた。
中国政府はこれまで米台間の公式な交流に断固反対する立場を繰り返し表明しており、今回の電話会談の意向にも強く反発するとみられる。中国外務省は一貫して台湾との非公式な接触にも警告を発しており、トランプ氏の動きが新たな緊張を招く可能性がある。
トランプ氏の真意が「対中抑止」なのか、それとも「交渉材料」としての一時的な駆け引きなのかは依然として不明だ。今後の米中台関係の行方を左右する可能性があり、電話会談の実現を含め、国際社会の注目が集まっている。