
アサヒグループホールディングスは11日、2025年12月期の連結純利益予想を従来の1675億円から1200億円へと475億円下方修正したと発表した。昨年9月に発生したサイバー攻撃によるシステム障害が業績に深刻な打撃を与えたことが主因で、一連の混乱は同社の財務見通しを大幅に悪化させた。
このシステム障害により、同社の決算発表も大幅に遅れている。当初の予定から延期され、新たな開示日は7月8日に設定された。株主や市場関係者の間では透明性の確保が課題として浮上しており、経営陣の対応が注目される。
売上高に当たる売上収益も2兆8900億円と、従来の見通しから600億円引き下げられた。サイバー攻撃後の混乱で受注や出荷が一時停止を余儀なくされ、想定した販売計画を大きく下回る結果となった。
サイバー攻撃は昨年9月に発生し、基幹システムが広範囲にわたり停止。復旧までに数週間を要し、ビールや飲料の缶詰ラインなど主要な生産拠点でも操業に支障が出た。この影響で第4四半期の販売量は前年同期比で二桁減少したとみられる。
同社は現在、情報セキュリティー対策の強化を急ピッチで進めており、外部専門家の協力を得て再発防止策を策定中だ。業界全体でもサイバー攻撃リスクが高まる中、今回の事例は他の大手企業にも警鐘を鳴らすものとなっている。