
中東情勢の混乱でエネルギー価格が高騰する中、インドが燃料節約に本腰を入れ始めた。モディ首相は在宅勤務の導入を提言し、国営石油販売会社はガソリン価格を値上げした。インドは世界第3位の石油輸入国であり、輸入による外貨流出の抑制を目指している。
モディ氏は11日の演説で「不要な外貨支出になる行動を減らさなければならない」と述べ、国民に緊縮を呼びかけた。公共交通機関の利用や政府機関・民間企業の在宅勤務、学校のオンライン授業の導入などを例示し、ガソリン・軽油の節約を訴えた。
自国通貨ルピーは、米国とイスラエルによるイラン攻撃前の1ドル=90ルピー台から、5月中旬には95ルピー台まで下落している。このため、外貨準備の安定性確保が今回の措置の目的とみられる。
輸入に依存する金については、モディ氏は「金輸入は多大な外貨流出になる。今は金は必要ない」と発言した。政府は金と銀の輸入関税を6%から15%に引き上げ、消費を抑制する方針だ。
これらの対策は、中東情勢の長期化を見据えたものであり、インド経済の安定を図る狙いがある。政府は引き続き、国民に対して節約を促すとともに、外貨流出を防ぐための追加措置を検討している。