
米ノースカロライナ州の大陪審は28日、トランプ大統領から「政敵」とみなされるジェームズ・コミー元FBI長官を脅迫罪で起訴した。米司法省が同日発表し、逮捕状も発行されている。昨年9月に続く2度目の起訴で、最初の起訴は裁判所で無効と判断されていた。
起訴状によると、問題とされたのは昨年5月にコミー氏がSNSに投稿した写真だ。海岸で貝殻を並べて「86 47」という数字を作り、「浜辺を散歩中に見かけた素敵な貝殻の配置」と記していた。米俗語で「86」は何かを処分する意味があり、47はトランプ氏が第47代大統領であることから批判を招いた。
共和党や政権関係者は、この写真がトランプ氏の殺害を呼びかけたものだと問題視。起訴状は「コミー氏が大統領の命を奪い危害を加える脅迫をした」と主張している。コミー氏は否定しているとみられる。
今回の起訴は、25日夜に首都ワシントンで起きた暗殺未遂事件を受けたタイミングとみられる。公開版の起訴状には26日の署名があるが、問題の写真投稿は昨年5月と過去のものだ。政権がトランプ氏批判者への報復を進める中で、コミー氏が再び標的となった。
コミー氏はトランプ政権下でFBI長官を解任され、以来一貫して政権と対立してきた。今回の起訴は、トランプ氏の「政敵」排除の姿勢を改めて浮き彫りにしている。専門家からは、司法の独立性への懸念も出ている。
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