
韓国の統一地方選は予想通り李在明政権の与党「共に民主党」の勝利に終わった。しかし、首都のソウル市長選では野党「国民の力」の現職候補、呉世勲氏が当選する予想外の結果となった。
地方選はほとんどが党公認の与野党対決であり、国政選挙並みの関心を集める。政治好きの国民性もあり、テレビ各局は徹夜で開票放送を競って行った。
そんな中、呉世勲候補の勝利が確定した。得票率は49・22%で、与党候補の48・07%に対してわずか1ポイント差だった。事前の各種世論調査や出口調査では与党新人候補の勝利確実とされていただけに、メディアは「奇跡の大逆転」と伝えている。
韓国の保守政治は一昨年の尹錫悦大統領による「戒厳令騒ぎ」の後、民心から見放されて政権を失い混迷が続いていた。李在明革新政権のやりたい放題になすすべもなかったが、ソウル市長選の結果は「干天の慈雨」というか「起死回生」である。
韓国社会は日ごろ「同調圧力」が強く時流に流されることもあるが、選挙では投票で政治的バランスを取る動きがよく見られる。首都での政権へのブレーキという結果は、民心の落ち着きを感じさせる。