
イタリアのメローニ首相は、人工知能(AI)によって合成されたとみられる自身の下着姿の写真を自身のSNSで公開し、虚偽画像が捏造される危険性について警告した。この行動は、AI技術の悪用に対する警鐘として注目を集めている。
メローニ氏は5日までにX(旧ツイッター)に投稿し、最近インターネット上で拡散している、自身が半裸状態でベッドに座っているように見える合成写真を添付した。その上で「最近、私の虚偽の写真がいくつか出回っています。AIで生成されたもので、ある熱心な反対派が本物だと偽って広めているものです」と説明した。
添付の写真に関して、「少なくとも作成者は私をかなりきれいに加工していると言わざるを得ません」とユーモアを交えながらも、「しかし、攻撃したり嘘をついたりするために、あらゆる手段を使うようになっているのは事実です」と批判した。
さらに「問題は私個人にとどまりません」と付け加え、「ディープフェイク(AIによる偽動画やその技術)は誰をも欺き、操り、傷つける可能性がある危険なツールです」と指摘。「今日は私が被害に遭いましたが、明日は誰にでも起こりうるのです」と警告した。
英メディアのガーディアンによれば、イタリアは昨年9月、EU加盟国では初めてAIの利用を規制する法律を可決し、AI技術を悪用して危害を加えた者に懲役刑を科すなど取り締まりを強化した。この法律は、メローニ首相ら著名なイタリア人女性の加工画像を掲載したポルノサイトを巡るスキャンダルを受けて制定されたという。