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災害時に首都機能を代替する「副首都」構想の関連法案を巡り、高市早苗首相が日本維新の会の吉村洋文代表に対し、維新の看板政策「大阪都構想」の大阪府全域での住民投票を可能とする付則を削除するよう要請した。この動きに維新内では波紋が広がっており、付則は都構想の実現を有利に進めると見られていただけに、落胆の声も漏れている。法案そのものの成立も不透明で、情勢は混沌としている。
23日、記者団から付則削除による住民投票への影響を問われた吉村氏は、こう述べた。「可決やや難しくなるかも」
都構想は大阪市を廃止し特別区に再編する統治機構改革で、過去2回の市民対象住民投票は僅差で否決された。世論調査では、大阪市外の住民の方が都構想に肯定的な傾向があり、維新内では付則で投票対象が府全域に広がれば可決の可能性が高まると期待されていた。しかし、市民からの反発も予想され、吉村氏が統一地方選と同日実施を目指す方針にも影響が出かねないと指摘されていた。
付則削除に対し、維新内では「可決に向けた大きなカードを失う」(維新府議)との声が上がる一方、府域での住民投票に慎重だった維新市議らは「当たり前の判断だ」と冷静に受け止めている。吉村氏は党内の意見を踏まえ、最終的な方針を決定する意向だ。
仮に付則を削除した法案が提出されても、7月17日までの今国会中での成立は確実ではない。23日の自民党内会合では、本則についても国家機能のあり方に関してさらなる議論の必要性が指摘され、都構想の住民投票と統一地方選の同日実施を制限する規定の導入も根強く主張されている。
22日に首相と会談した吉村氏は、首相が都構想に賛意を示していると説明したが、これにも批判が集まっている。首相は会談後、都構想を含む統治機構改革について「東京圏以外に経済の核を作る極めて大きな意義を有するものだ」と述べたが、大阪の自民議員らはこうした発言を「賛成」と捉えるのは「吉村氏の解釈がおかしい」と否定。法案を巡っては、衆参両院で与野党からの批判が予想され、ある自民の国会議員は「成立に向けたハードルは高い」と冷静に指摘している。