
自民党有志で構成する熱中症対策推進議員連盟は11日、国会内で会合を開き、熱中症予防に関する提言案を大筋で了承した。同案には高齢者や子どもへの見守り・声かけの強化、スポーツ指導者への予防指導の徹底などが盛り込まれている。政府は2030年までに熱中症による死亡者数を現在の約1300人から半減させる目標を掲げているが、提言案では早期に1000人未満へ減らすよう求めている。
提言案では、①冷房の適切な使用や日傘・帽子の着用、屋外活動時のこまめな休憩など予防行動の徹底、②死亡者の8割超を占める高齢者への見守りや声かけの推進、③クーリングシェルター(暑熱避難施設)の全自治体での指定、④民間企業による新技術やイノベーションの活用—などを求めた。
熱中症による被害は近年増加傾向が顕著だ。救急搬送者数は令和7年に10万510人、死亡者数は6年に2160人に達し、いずれも過去最多を更新している。
令和5~7年は明治31年の統計開始以来、3年連続で観測史上最も暑い夏となっており、地球温暖化の進行に伴い、被害のさらなる拡大も懸念されている。
党環境・温暖化対策調査会長を務める井上信治議連会長は会合で、「4月、5月と大変暑い日が続いた。7月、8月になればどうなってしまうのかと国民は心配している。いつ何時、50度を超える熱波が日本にも来るかもしれない」と危機感を示した。その上で、「熱中症は予防をしっかり行えば必ず防げる。予防をやらない手はない」と述べ、対策の重要性を訴えた。
政府は今年度中に熱中症対策実行計画を改定する予定。議連は近く提言を石原宏高環境相に提出し、計画への反映を求める方針だ。