
石原宏高環境相は15日の記者会見で、中東情勢悪化によるナフサ不足を巡り、自治体指定の家庭用ごみ袋を必要以上に購入しないよう国民に呼びかけた。買いだめなどによって一部の市町村で品薄状態が生じている状況を踏まえ、石原氏は「必要なごみ袋の量は確保できている。国民の皆さまには、冷静な消費行動を心がけていただきたい」と述べた。
環境省のまとめによると、主要メーカーの4月の出荷量は前年同月比で1.1倍から2.0倍に増加している。一方で、購入量が最大で3倍に膨れ上がっている地域もあり、需給のミスマッチが生じている。一部の自治体では通常とは異なる種類の袋でもごみを出せるようにするなど、臨機応変な対応を取る動きも出始めている。
家庭用ごみ袋の多くは、ナフサを原料とするポリエチレンで製造されている。環境省の調査では、供給体制に大きな乱れはなく、「昨年と同程度の量を安定的に供給できる見通し」であることが確認されており、基本的な供給力は維持されている。
専門家は、買いだめ行動が「牛丼ショック」のように一時的な品薄を加速させるリスクを指摘する。実際の需要を上回る購入は供給網に混乱をもたらし、必要な人の手に渡らなくなる可能性がある。環境省は国民に対し、焦らず平常通りの購買行動を続けるよう求めている。
政府は今回の事態を受け、ナフサの安定供給に向け関係省庁と連携し情報収集を強化している。石原環境相は「引き続き状況を注視し、必要な対応を取っていく」と述べ、国民には過度な不安に基づく行動を慎み、冷静な対応を取るよう改めて呼びかけた。