
日本維新の会の柳ケ瀬裕文氏は14日の参院予算委員会で、外国人に対する生活保護支給を巡り政府を追及した。柳ケ瀬氏は「法的根拠がない」として制度見直しを求めたが、福岡資麿厚生労働相は「人道上の観点から適当でない」と応じず、両者の立場が明確に対立した。
柳ケ瀬氏は、平成26年に約210万人だった在留外国人が10年間で1.7倍の約360万人に増加したデータを示し、「在留外国人を日本の社会保障制度にどう組み込むのか、整理しておかなければとんでもないことになる」と問題提起した。
生活保護法は対象を「国民」に限定しており、平成26年の最高裁判決も外国人は含まれないと判断した。一方で旧厚生省は昭和29年、外国人についても国民の取り扱いに準じるよう通知を出しており、この矛盾が議論の焦点となっている。
柳ケ瀬氏は「外国人に対する生活保護は法的な根拠はなく、いわばサービスとしてやっている。旧厚生省の通知では『当分の間』と書かれている。あくまでも期間限定の措置として始められた。しかし、70年も続いた。ここで見直すべきではないか」と主張した。
「令和4年で560億円の支出というが、年間1200億円という試算もある。わが国の生活保護受給者数は減少傾向にあるにもかかわらず、世帯主が外国人である生活保護世帯は増加傾向にある。増加し続ける在留外国人が生活保護に至ったとき、どこまで適応するのかというのは大きな問題となる」と述べ、法改正と旧通知の廃止を訴えた。
柳ケ瀬氏はさらに、外国人の不正受給調査が困難であるなど自治体の事務負担が大きいとも指摘し、実務面での課題にも言及した。
福岡氏はこれに対し「生活に困窮する外国人が存在している現状を踏まえれば、外国人を保護の対象外とすることは人道上の観点から適当でない」と答弁し、現行の運用を維持する姿勢を示した。
帰化についても議論が及んだ。柳ケ瀬氏は在留外国人の法令違反を挙げ、「日本語能力、居住年数の引き上げ、日本の社会、文化、ルールへの理解といった帰化要件の見直しを検討すべきだ。日本を本当の意味で愛して帰化したいという人を受け入れることが重要だ」と強調。石破茂首相は「帰化する方々が本当にわが国を愛し、歴史伝統文化を愛し、わが国の治安を守るということについても力を発揮していただけるよう、そういう方々が帰化をしていただけるように、政府としてもよく努めてまいりたい」と述べた。