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農林水産省は23日、鶏卵など畜産物の安定供給に向けた官民の検討会の初会合を開き、ロボットや人工知能(AI)を活用した「スマート畜産技術」の普及に力を入れる方針を示した。鳥インフルエンザで鶏卵の価格が高止まりするなど、畜産業で疫病予防や人手不足が課題となっていることを踏まえ、企業などから技術開発の現状を聞き取った。
会合に出席した鈴木憲和農水相は「疾病を予防しながら、いかに労働の負担を減らし、畜産業を持続可能にしていくかが問題意識だ」と述べ、スマート畜産技術の導入の重要性を訴えた。
検討会では、複数のIT企業や畜産機械メーカーが参加し、AIによる鶏の個体識別や健康状態の異常検知システム、自動で飼料を調整する給餌ロボットなどの最新技術を紹介。現場導入の課題として、初期コストや既存施設との互換性などが指摘された。
国内では昨冬以降、高病原性鳥インフルエンザの発生が相次ぎ、過去最多の約1771万羽の鶏が殺処分された。卵の卸売価格は一時1キロあたり350円を超え、現在も高止まりが続く。加えて、畜産現場では高齢化による人手不足が深刻で、省力化技術への期待が高まっている。
農水省は今後、同検討会で年内に中間取りまとめを行い、スマート技術の導入指針を作成する方針。政府は来年度予算案に関連補助金を盛り込み、官民一体で持続可能な畜産基盤の構築を目指す。