
一般社団法人日本カーシェアリング協会(宮城県石巻市)が2011年の東日本大震災で発足して15年になる。活動地域は全国に広がり、地震や水害などで移動手段を失った人々を支援しているが、大規模災害に対応できる車両数の確保が課題となっている。
東日本大震災では石巻市だけで約6万台の車が津波で被災した。車を失った住民の困窮ぶりを目の当たりにした兵庫県出身の吉沢武彦さん(47)が、ボランティア活動の中で無料で車を貸し出す仕組みを考案。2011年10月に運用を開始した。
協会では全国からの寄付で集めた車を被災者に無償で貸し出している。これまでに全国各地の災害現場で活動を展開し、多くの被災者が移動手段を確保できた。支援を受けた人々からは「車があれば生活が立て直せる」といった感謝の声が寄せられている。
しかし、大規模災害が発生した場合、必要となる車両は格段に増える。吉沢さんは「大災害なら4000台以上は必要」と指摘し、現在の車両数では対応が不十分な状況だ。協会は車両の寄付や資金援助を呼びかけている。
被災地で寄せられる感謝の言葉がスタッフの原動力だ。設立から15年、活動を継続する中で、さらなる支援の輪を広げたいとしている。