
「あの人さえいなければ、うちの職場はもっとよくなるのに――」。新人が次々と辞めるある職場で、管理職のKさんはそんな思いを抱えていた。職場内に存在する“お局さま”と呼ばれる人物の言動が、新人の離職を引き起こしているという問題だ。
東洋経済オンラインの調査によると、女性の66%が「お局さま問題」を認識しているという。この問題は、特定の女性社員が長年の経験や立場を背景に、新人や若手に対して過度な指導や圧力をかけ、職場の雰囲気を悪化させるケースを指す。
しかし、管理職がこの問題に対して注意を促せない理由は、職場の人間関係やパワーバランスにある。Kさんも「お局さまに直接注意すると、周囲との関係が悪化し、さらに職場の空気が悪くなるのではないか」と懸念し、行動に踏み切れずにいた。
一方、専門家は「管理職が第三者を交えた場で、客観的な事実に基づき問題を指摘することが重要だ」と指摘する。具体的には、研修の実施や人事異動の検討、あるいは全社的なハラスメント防止策の導入が効果的とされる。
職場環境の改善には、管理職の積極的な介入と、組織全体の意識改革が不可欠だ。お局さま問題を放置すれば、優秀な人材の流出が続き、企業の生産性や士気に深刻な影響を及ぼす可能性がある。