W杯公式球「トリオンダ」:飛びにくく曲がりやすい、斜め45度が狙い目

1 minutes reading View : 3
Yuki Tanaka
経済 - 13 6月 2026

サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会で、日本は14日(日本時間15日)、強豪オランダとの1次リーグ初戦を迎える。大会ごとに注目されるのが、公式試合球だ。今大会で使用されるのは、アディダス製の「トリオンダ」。カナダ、メキシコ、米国の国旗をイメージした赤いカエデの葉、緑のワシ、青い星が描かれ、初の3カ国共催大会を象徴するデザインとなっている。スペイン語で「3つの波」を意味するトリオンダの特徴に迫る。(田中一毅)

過去の公式球で大きな話題を呼んだのが、2010年南アフリカ大会の「ジャブラニ」。表面の凹凸が少なく、無回転のブレ球など軌道の予測がしにくいため「GK泣かせ」と呼ばれた。同社によると、トリオンダは過去最少の流れるような形状のパネル4枚で構成。空中での安定性、雨天時のボールのグリップ力も高めたとしている。

一方、専門家の実験では別の特性も確認された。「トリオンダは、過去2大会の公式球と比べて最も飛びにくく、曲がりやすい」。そう分析するのは工学院大の瀬尾和哉教授だ。

瀬尾教授は飛距離と曲がり幅について、過去2大会の公式球と比較。ゴールキックを想定した実験では、22年カタール大会の「アル・リフラ」が59.4メートルで最も飛距離が伸び、18年ロシア大会の「テルスター18」が58.4メートル、トリオンダは58.2メートルだった。また、ゴールまで25メートルの直接FKを想定した実験では、トリオンダの曲がり幅は4.5メートルを記録。アル・リフラの4.1メートルよりボール約1個半分ほど大きく曲がった。

こうした特徴は戦術面にも影響を与えそうだ。ロングボールは伸びにくくなる一方、グラウンダーや短いパスをつなぐ攻撃には適しているという。瀬尾教授は「GKにとってはロングシュートへの対応がやや楽になる可能性がある。ただ、変化量が大きいため慣れが必要になる」と話す。

ボールやキックの研究を続ける環太平洋大の浅井武教授(筑波大名誉教授)も、風洞実験で似た傾向を確認した。「トリオンダは近年の公式球の中でも表面の凹凸が大きく、空気抵抗を受けやすい」。そのため、スピンやカーブの影響が出やすいという。

例えばゴールの左右斜め45度付近から、遠いサイドをカーブをかけて狙うコントロールシュートは決まりやすくなる可能性が高いと指摘。浅井教授は「ボールコントロール技術の高い選手ほど扱いやすい。日本代表にはメリットがあるかもしれない」とみる。

開催地の環境も無視できない。酷暑が予想される今大会。メキシコ会場の一部は標高2000メートルを超える高地にある。高温や高地では空気密度が下がり、空気抵抗は小さくなる。「ボールが想定以上に伸びる可能性がある。高地では強烈なミドルシュートが決まりやすくなる」と浅井教授。日本が1次リーグ3試合を戦う会場は標高が比較的低く、影響は限定的とみられるが、決勝トーナメントでは対応を迫られるかもしれない。

時には試合の勝敗も左右する公式球。今大会では、どんなドラマを生み出すのだろうか。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
Share Copied