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AI需要の高まりが半導体不足を深刻化させている。東京エレクトロン デバイスの宮本隆義社長は4月28日の決算説明会で、「AIサーバの需要増加によって、メモリ半導体の需給がアンバランスになり、電子デバイスだけでなくサーバ、ネットワーク機器、ストレージ機器までリードタイムの長期化が顕著になっている」と述べた。半導体不足は米NVIDIAのGPUのような上位モデルにとどまらず、全般的な供給逼迫に発展している。
長谷川雅巳コーポレートオフィサーは、長納期化が「単発的な話ではなく、しばらく続く」と指摘する。その背景には「世界的にパニックオーダーに近い状況で、全ての納期が長期化しているため『先んじて発注しないと手元に入ってこない』という危機感」があるという。顧客の先行手配は今後落ち着くとみられるが、収まる時期は不透明だ。
さらに長谷川氏は、データセンター向けの特需が半導体全般に波及していると説明した。「アナログ半導体やパワー半導体、ロジック半導体に至るまで全体的に納期が長期化している」。メーカーがAI向け供給を優先した結果、他業界向けの枠が削られ、「6カ月だった納期が1年になる」状況が生まれているという。
半導体の製造工程ではパッケージングとテストがボトルネックになっている。宮本社長は「メーカー側が『分野ごとに優先させなければならない』という状況がある」と述べ、顧客同士の直接競合ではなくメーカーによるアロケーション(割り当て)が行われていると説明した。当社としても「納期がない、いつ入って来るか分からない状況」という。
価格高騰の影響はAI以外の一般向けIT製品にも及んでいる。宮本氏は「メモリや半導体の価格高騰を受けて、製品価格が2倍以上に値上がっている。顧客の予算に収まらず『保証延長でしのぐ』『違うものに切り替える』など購入を控える流れが出ている」と明かした。中東情勢の間接的影響については、半導体向け化学物質の調達リスクを認識していると述べた。