
人気声優の津田健次郎さんが、生成人工知能(AI)により自身の声を無断で模倣した動画が公開されているとして、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社を相手取り、東京地裁に動画の削除を求める訴訟を起こしたことが、23日までに分かった。津田さんの代理人弁護士が取材に明らかにした。
訴状によると、2024年7月から2025年9月にかけて、氏名不詳の人物が特定のアカウントで、津田さんの声質を模したナレーションを付けて、都市伝説や雑学などをテーマとする動画を計188本投稿した。TikTokには、再生回数に応じて投稿者に金銭が支払われるシステムがあり、このアカウントは月額50万円から75万円の収益を得ていたとされる。
提訴は2025年11月に行われ、これまでに非公開の争点整理手続きが進められてきた。今夏にも第1回口頭弁論が開かれる見通しとなっている。
原告側は、投稿者が津田さんの声を模したナレーションで視聴者を誘引しているとして、著名人が財産的価値を独占できるパブリシティー権を違法に侵害されたと主張している。
一方、被告側はこのナレーションについて「普遍的な男性の声」であり、話し方も特徴的ではないため、津田さんの声と類似していないと反論しているという。