
航空業界に衝撃が走っている。中東情勢による燃油サーチャージの値上げではない。全日本空輸(ANA)が、上級会員向けクレジットカード「スーパーフライヤーズカード(SFC)」の制度を令和10年4月から大幅に変更すると発表したことが原因だ。
SFCはこれまで、一度取得すれば生涯にわたって上級会員資格が維持できる「一生モノ」のステータスとして知られ、多くのマイラーが目標にしてきた。今回の変更はその前提を覆す内容となっている。
SNS上では「改悪」との批判が殺到し、阿鼻叫喚の様相を呈している。利用者からは長年積み上げたマイルや実績が無駄になるとの声が上がっている。
航空各社は、優良顧客を上級会員として優遇する制度を採用しており、囲い込みに活用している。優遇内容は航空会社によって異なるが、ラウンジ利用や優先搭乗、手荷物の優先受け取りなどが一般的だ。
さらに、航空券の先行予約やキャンセル待ちでの優先割り当てなどの特典もあり、上級会員は大きな優越感を得られる。こうした制度は新幹線にはなく、航空機利用の動機付けとして重要な役割を果たしている。
世界の航空会社の多くは三大航空連合に所属し、連合内で上級会員資格が共有される。ANAは世界最大の「スターアライアンス」に所属しており、同連合の他社便でも同様の優遇を受けられる特典が魅力だった。