
2月22日、東京宝塚大劇場で千秋楽を迎えた夢白あやさんは、観客に見守られながら最後の大階段を降りた。9年間の宝塚人生に幕を下ろし、今は新たな自分に向き合う日々を送っている。「トップ娘役の肩書にすがるつもりはない。これまでのイメージを超えていきたい」と、晴れやかな笑顔で決意を語った。
幼い頃の夢はバレリーナだった。6歳からクラシックバレエを始め、「学校の勉強よりもバレエに熱中するほどだった」と振り返る。しかし、身体の柔軟性や筋肉質、生まれ持った体つきが努力だけでは克服できず、プロの道を断念した。
目標を見失っていた高校1年の時、母から宝塚音楽学校の受験を勧められた。宝塚歌劇を一度も見たことがないまま受験会場に足を運んだが、そこで目にした生徒の姿に一瞬で心を奪われた。
「舞台化粧をしているわけでも、衣装を着ているわけでもない。その場にいるだけで、歩くだけでカッコよかった」。3次試験を受ける頃には「今回落ちても、また来年受験したい」と情熱が湧き上がった。
合格後、音楽学校を経て平成29年に宝塚劇団に入団し、宙組に配属された。下級生の頃は稽古場に誰よりも早く来て遅く帰り、他の人が注意された内容も自分に置き換えて吸収した。