
華やかなボディコンテストの舞台で輝く寺内美裕さん(29)。メーカーの開発職という本業の傍ら、筋トレ歴わずか3年で全国大会3位の快挙を成し遂げた。だが、その表面的な成功の裏には、うつ状態や摂食障害という深刻な苦悩があった。なぜ彼女は筋トレに魅せられ、人生を変えることができたのか――。
寺内さんは理工学部を卒業後、メーカーで開発エンジニアとして働く“生粋のリケジョ”。仕事は理系の知識を活かした製品設計が中心で、デスクワークが長く体を動かす機会は限られていた。そんな中、社会人になってからストレスが原因でうつ状態に陥り、さらに過食と拒食を繰り返す摂食障害に苦しむようになったという。
転機は3年前。友人に誘われて初めて訪れたジムで、ウェイトトレーニングに出会う。「自分を変えたい」という一心で始めた筋トレは、次第に彼女の心と体を変えていった。筋肉がつくにつれて自己肯定感が高まり、うつの症状も徐々に改善。食事管理も自然と身につき、摂食障害からも解放されていった。
競技への挑戦は筋トレを始めてから1年後。初めての大会で入賞を逃すも、悔しさをバネにトレーニングと栄養管理を徹底。仕事後は毎日2時間、深夜までジムに通い、休日も数時間を費やす生活を続けた。その努力が実り、わずか3年で全国大会の表彰台に立つまでに成長した。
現在、寺内さんは「筋トレは私の人生そのもの」と語る。開発職のキャリアも続けながら、パーソナルトレーナーとしての活動も開始。自身の経験を活かし、同じように心の悩みを抱える人々に筋トレの魅力を伝えている。「筋トレは自分を信じる力をくれる」――リケジョの挑戦はまだ始まったばかりだ。