
政府は皇族数確保策に関する「立法府の総意」がまとまり次第、皇室典範改正案作成に着手する。現在の皇室典範は先の大戦後、昭和22年5月3日に新たな法律として施行された。皇位の男系継承という原則を維持しながらも当時、日本を占領していた連合国軍総司令部(GHQ)の意向で皇族数が絞られた。その結果、皇位継承は構造的な脆弱性に直面することになった。
憲法2条は皇位について「世襲のもの」と規定し、皇室典範1条では「皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と明記されている。旧皇室典範(明治典範)の「皇位ハ祖宗ノ皇統ニシテ男系ノ男子之ヲ継承ス」を受け継いだ形だ。
GHQは皇位継承者は確保しつつも、皇室財産に圧力をかけることで結果的に皇族数を絞り込んだ。現行の皇室典範が施行されて半年後の昭和22年10月には数百年来、傍系継承に備えて皇室を支えてきた伏見宮系の11宮家51人が経済的困窮などから皇籍離脱に追い込まれた。これにより、男系継承という原則を維持しながらも、傍系という補完機能を失った。
先の衆院選で、高市早苗首相(自民党総裁)は「国の根幹にかかわる重要政策」の大転換の一つとして、皇室典範の改正を掲げた。政府には戦後、皇位継承を脆弱にした遠因を取り除き、連綿と続く男系継承の原則を盤石にする改正案が求められている。
産経新聞は、こうした議論の背景について、皇室典範の歴史的な経緯と現状の課題を詳細に報じている。改正作業は今後の国会論議を経て、具体的な内容が固まるとみられる。