t>

22日、衆参両院の正副議長は政府から提示された皇室典範改正案の骨子を正式に了承し、公表した。現行の皇室典範では、女性皇族(内親王・女王)は婚姻により皇族の身分を離れるが、今回の改正案は皇族数の確保を目的に、その規定を大きく変更する。また、皇統に属する男系男子の減少を補うため、旧宮家の子孫から養子を迎える制度を新たに設ける方針だ。骨子の全文は以下の通りだが、ここではその主要なポイントを解説する。
まず、女性皇族の婚姻に関する改正が最大の目玉だ。内親王・女王は、天皇および皇族以外の男性と結婚しても、皇族の身分を失わないものとする。ただし、婚姻に際しては皇室会議の議を経た上で届け出ることが義務づけられる。また、経過措置として、改正法施行時点ですでに内親王・女王である女性については、本人の意思により婚姻と同時に皇族の身分を離れる選択肢も残されている。
次に、皇族数の減少に歯止めをかけるため、旧宮家の男系男子を養子とする制度が導入される。具体的には、皇室典範第9条の規定にかかわらず、親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王(皇嗣および皇嗣妃を除く)は、皇室会議の議を経て、現に皇族でない15歳以上の男子で、かつ配偶者と子がおらず、皇室典範による皇族男子であった者の嫡男系嫡出の子孫である者に限り、養子とすることができる。この養子となった男子は皇族となるが、皇位継承資格は持たない。また、摂政就任順位は内親王・女王の次とされ、本人の意思に基づいて皇族の身分を離れることも認められない。養子皇族男子とその子孫の皇族としての地位は、実方の系統によるものと定められた。
経済的措置も盛り込まれている。独立の生計を営む内親王・女王に対する皇族費は、現行では独立の生計を営む親王・王の2分の1に相当する額だが、同額に引き上げられる。また、天皇および皇族以外の男性と婚姻した内親王・女王については、住民基本台帳法が適用されることになる。そのほか、皇室典範、皇室経済法、皇族戸籍法などの関連法についても、所要の規定が整備される。
改正法の施行は、公布の日から起算して3か月を経過した日(一部規定は公布日施行)と定められた。さらに、この法律の施行状況を踏まえ、必要に応じて検討を加え、結果に基づく措置を講じることが明記されている。特に、皇族数の確保状況等を勘案し、必要があると認められるときは、30年ごとに見直しが行われるとの規定も盛り込まれた。政府は今後、正式な法案を国会に提出し、議論を本格化させる見通しだ。