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この記事は、長年小児外科医として第一線を走り、現在は地域のクリニックで子どもたちを診る松永正訓氏による医療エッセイ連載「開業医がこっそり教える医療のリアル」の第1回である。松永氏は、自身がかつて大学病院で経験した問題と、その後に選択した道について詳細に振り返る。
松永氏は、大学病院の小児外科において、「教授が手術を独占する」という構造的な問題を目の当たりにした。若手医師たちは十分な手術機会を与えられず、キャリア形成に大きな不満を抱えていたという。
研究室は荒れ果て、研究環境も劣悪だった。松永氏はこうした状況を改善するため、自ら率先して若手育成に乗り出す。手術の技術指導や研究のサポートを積極的に行い、研究室の立て直しに尽力した。
しかし、キャリアが絶頂期に達した時、松永氏は大学病院を去る決断をする。その理由について、彼は「医師として本当に必要なのは、患者と向き合う地域医療だと確信したからだ」と述べている。
松永氏の決断は、大学病院にとっても大きな教訓となった。彼が残した改革の痕跡と若手育成の精神は、図らずも大学に貴重な貢献をもたらし、現在もその影響が続いているとされる。