
スターマー英首相への辞任圧力が与党・労働党内で高まっている問題で、辞任を求める同党下院議員の数は12日までに90人を超えた。一方で100人以上の議員らが同氏支持を表明。スターマー氏による続投表明をよそに党は分裂状態に陥りつつある。首相の後継候補と目される中部マンチェスターのバーナム市長が水面下で一部議員らと接触するなど、「スターマー後」をにらんだ動きも活発化してきた。
英紙テレグラフによるとバーナム氏は12日にひそかにロンドン入りし、同氏に近い同党の左派議員らと今後の対応を協議した。
バーナム氏がスターマー氏の後継を決める党首選に出馬する資格を得るには、補選を通じて下院議員に返り咲く必要がある。
このためバーナム氏の支持派は、スターマー氏が特定の時期を決めて退任すると表明し、バーナム氏が国政に復帰する時間的猶予を確保したい考えが強い。
一方、党の中道穏健派とされるストリーティング保健・社会福祉相は13日にスターマー氏との会談を設定。左派議員らは、スターマー氏が自身と政治姿勢の近いストリーティング氏に道を譲るため、早期に退陣して党首選を実施することを強く警戒している。
このため左派議員らは、バーナム氏の擁立が間に合わなかった場合に備え、かつて党首を務めた左派の重鎮、ミリバンド・エネルギー安全保障相を担ぎ出す方針を固めたとされる。
加えてレイナー前副首相も、ストリーティング氏に対抗して党首選に打って出る意向を示した。今後の後継争いは、バーナム、ストリーティング、ミリバンド、レイナーの4氏を軸に展開されるとの見方が強まりつつある。
テレグラフ紙によると、スターマー氏の辞任を求める下院議員は12日夜現在、92人に達した。また、大臣政務官4人が同氏に退陣を促すため辞任した。