
ウクライナが6日から開始したロシアとの停戦を巡り、ゼレンスキー大統領は6日午前10時時点でロシアによる「停戦違反」が1820件あったと明らかにした。ゼレンスキー氏はロシアが「停戦と人命尊重を拒んだ」と批判し、同日夜のビデオ声明でも「ロシアが一日中、攻撃を続けた」と表明した。
ゼレンスキー氏はSNSで、停戦開始から午前10時までの間にロシア軍が前線で約30回の突撃や20回以上の空爆を実施し、ドローン(無人機)とミサイルによる攻撃もあったと指摘した。これらの攻撃は停戦合意を著しく損なうものだと非難した。
ロシア側は4日、第二次大戦の対ナチス・ドイツ戦勝を祝う軍事パレードを9日に行うため、8、9両日を一時停戦期間とすると一方的に発表。ウクライナに同調を呼び掛けつつ、パレードを攻撃すれば首都キーウ中心部に「大規模な報復攻撃」を行うと警告していた。
これに対し、ゼレンスキー氏は4日、ウクライナは6日から無期限の停戦に入ると表明。以降は「鏡のように行動する」とし、ロシアが攻撃を停止すればウクライナも反撃しない方針を示し、事実上の永続停戦を提案した。
しかしロシアはこの提案を黙殺した。ロシアは従来、領土割譲など自身の要求をウクライナが受け入れるまで戦闘を続けると明言しており、現時点では永続的な停戦に応じない考えとみられる。(小野田雄一)